損切りとは
損切りとは、投資家が損失を抱えたポジションを決済し、損失を確定させる行為を指します。別名ロスカットやストップロスとも呼ばれます。
FX取引では、エントリー時に想定した方向と価格が逆行し、損失が膨らんだ場合、その後の回復が見込めないと判断した際に損切りを行うことが一般的です。これにより、さらに損失が拡大するリスクを回避できます。また、強制ロスカットを回避する手段としても有効です。
損切りの重要性
損切りは、FX取引において資金管理を徹底するために欠かせないプロセスです。以下の理由で重要とされています。
損失拡大の防止
相場が逆行しても損切りを行わずに放置すると、損失額がどんどん増える可能性があります。最悪の場合、強制ロスカットに至り、さらなる資金損失を招くことがあります。
次のチャンスに備える
損切りを行うことで、余力資金を確保し、次の取引チャンスに備えることができます。特に、損失が大きくなりすぎると、心理的負担が増え、冷静な判断が難しくなるため、損切りの実施は合理的なトレードを可能にします。
損切りを設定する方法
損切りを適切に行うためには、エントリー前に損切りラインを設定しておくことが重要です。以下の方法を参考にしてください。
具体的な損切りラインの設定
- ピップスベースで設定: エントリーポイントから一定のピップス離れた場所に損切りラインを設定します。これにより、具体的な損失幅を事前に把握できます。
- チャート上のサポートやレジスタンスを基準に設定: チャートの過去の値動きを分析し、重要なサポートラインやレジスタンスラインを基準に損切りポイントを決めます。
- 資金管理に基づいて設定: 自身の口座資金の一定割合(例: 2~3%)をリスク許容範囲として設定し、その範囲内で損切りラインを決めます。
損切りを行う際の注意点
損切りは重要ですが、以下の点に注意しながら行いましょう。
感情に流されない
損失を受け入れることは心理的に難しい場合がありますが、感情的な判断を避け、事前に決めた損切りルールに従うことが重要です。
相場の変動を考慮する
短期的な相場のノイズや一時的な値動きに惑わされて損切りを行うと、後に価格が回復する可能性を逃すことがあります。損切りラインは慎重に設定しましょう。
自動損切り(ストップロス注文)の活用
損切りを確実に実行するために、ストップロス注文を活用するのがおすすめです。これにより、相場急変時にも自動的に損切りが行われ、想定以上の損失を防ぐことができます。
損切りを活用した資金管理のポイント
- 一度の取引でリスクを抑える: 各取引でリスクを限定することで、トータルの損失を最小限に抑えられます。
- 計画的なトレードを実行: 損切りルールを徹底することで、冷静で一貫性のあるトレードを行えます。
- トレード記録を分析する: 損切りの履歴を振り返り、どのような状況で損切りを行ったかを分析することで、トレードの改善につなげられます。